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10周年 特設サイト|フラワーナイトガール FLOWER KNIGHT GIRL

  • 2025.02.07
コラム:花騎士制作秘話「花騎士の始まりと未来」

フラワーナイトガール10周年を記念した特別企画「コラム:花騎士制作秘話」も今回で最後となります!

最終回では、フラワーナイトガールの10年前、すなわち「最初期」について、どういった方針や目標をもって開発が行われていたか振り返ります!
また、この先フラワーナイトガールがどのような発展を目指していくのか、簡単にお話しさせていただいます。

■「フラワーナイトガール」ができるまで

◯「忙しい人でも手軽に楽しめるRPG」を目指した「フラワーナイトガール」

最初期の企画提案書より抜粋(一部黒塗り)
現在とは異なり、PvPや放置ゲー的な要素が強かった他、プレイヤーキャラもユニットとしての使用が想定されていた。

2014年初頭頃にDMM GAMESとYourGamesの協業作品として企画が立ち上がったフラワーナイトガール。
最初期である2014年3月頃の企画書を見ると、以下のような要件が掲げられている。

・全て自動で行われる全自動型RPG
・忙しい人でも隙間時間に手軽に楽しめる本格的なカードバトルRPG

画面を前に長時間拘束するのではなく、1日30分程度の隙間時間に手軽にプレイできるポチポチゲームを指向しており、パーティ編成とパーティの出撃場所選定に複雑性を持たせることで、ゲーム性を実現しようと考えていた。 そのため、キャラ性能などに単調さを感じないよう、キャラ一人一人に個性を持たせることも目標とされていた。

その後、幾度もの調整を経て、最終的に開発要件は次の形に変化している。

・自動操作で手軽に楽しめる本格RPG
・クエスト(※)は複数のパーティで同時出撃し、それらを協力させることで攻略を目指す面白さ
・クエスト(※)部分に豊富なキャラアニメーションと表示することで、既存タイトルにない豪華さ
・作り込まれた世界観、奥深いキャラ設定で、キャラの収集、育成、編成に楽しみを見いだせる
 キャラゲーとしての魅力
※:ここではバトルやダンジョンなどの意

実際にリリースされたフラワーナイトガールが、討伐ステージにおいて4パーティでの出撃が標準であり、一部を除いてオートバトルで進行するのは、上記のような要件に基づいて開発されたためである。

また、コラム第1回や第3回でも言及した通り、当初からIPとしての広い展開を期待して、世界観・キャラクター部分に力を入れて開発しており、キャラアニメーションを豊富にしたのも、プラットフォーム内での差別化だけでなく、キャラの魅力を引き立てる意図もあった。

「花」をテーマにしたキャラづくりは、同プラットフォームの先行タイトルである「艦隊これくしょん」に始まる擬人化ブームの流れに追随する形では あったが、「花+甲冑+美少女の世界」は、個性的かつ可愛らしいキャラクターのデザインを可能とし、可愛いファンタジー世界観を演出できるという判断によるもの。

◯開発スタートからサービスインまで

開発開始直前の企画書より抜粋(一部黒塗り)
現在の討伐ステージの形式は、このころより考えられていた

諸々の企画が固まり、2014年5月に開発がスタート。

2014年5~6月:
ゲームとしてのおおよその方向性が確定。
BGM・UIデザインのテイストやイラストのクオリティラインが決定する。
4パーティ制やダンジョンの形式など、バトルシステム面の仕様方針が定められる。
また、あわせて必要な機能・コンテンツの洗い出しが行われる。

2014年7~9月:
イラスト・BGM・ボイスの発注が始まり、ちびキャラはリアルよりか可愛いよりか頭身なども含めて方向性が確定させる。
また、最初に掲げていた「カードバトルRPG」という概念は、UIの制作が進むにつれ、
キャラクターをより人間的に見せたいという意図で、カード的な表示の削減が進み、次第に取り除かれていった。

2014年10~11月:
α版が完成し、フィードバックを受ける。10月末にはβ版も完成する。
タイトルが「フラワーナイトガール」に決定(ただし、当初は「旋律の花嫁」などのサブタイトルをつける予定であった)
イラストなども順次納品され始め、ちびキャラの制作もスタート。
さすがに年内にサービス開始は間に合わないと判断し、最終的に翌年1月27日に調整される

2014年12月:
ゲーム内イベントやエンドコンテンツなどの方向性・仕様、月当たりの実装キャラ数など運営面での方針が確定。

◯特別公開:開発中のUIデザイン
フラワーナイトガールの各種画面は、世界観に没入できるよう、羊皮紙調のUIデザインなど世界観に即したテイストを目指していた。
2018年のHTML5への移行とスマホ版との共通化のため、よりシステマチックなデザインに改められてしまったが、このころに確立した「フラワーナイトガールらしさ」は現在でも変わっていない。


2014年9月10日時点のログボ獲得演出案
左右反転された★5スズランのラフが仮置きされている。


2014年11月21日時点のマイページ(HOME画面)デザイン案
第5回コラムで紹介した「サービス開始時」に近い画面構成だが、「執務室」ではなく「親交」というボタンが置かれているなど細部が異なる。
また、★3アサガオのラフが仮置きされている


2014年11月6日時点のガチャ画面デザイン案
左右反転された★5スミレの立ち絵が右に仮置されている通り、初期はガチャ画面にも現在のナズナのようなキャラ配置を予定していた


2014年11月17日時点のガチャ演出案のGIF動画
植木鉢ではなく、キャラクターの履歴書を捲り取るイメージであった


2014年11月14日時点のステージ画面デザイン案
背景はリリィウッドの森林マップで、ルートのデザインにも面影を感じるが、全体的なUIは全く異なる。


2014年11月14日時点のバトル画面デザイン案
ちびキャラや敵の配置は、現在大きく変わらないものの、ちびキャラの付近にHPバーが配置されているためか、全体的にすっきりとした印象を受ける


2014年12月22日時点のタイトルロゴデザイン案
サービス開始までに、剣に巻き付くツタなどの細部に微調整が行われていることがわかる。

■キャラゲーとしてのコンテンツの拡充を目指した最初の1年

SNS等で予期せぬ形で話題になったりしつつも、無事に2015年1月27日15時にサービス開始を迎えたフラワーナイトガール。

ただ、テキストや世界観の掘り下げが不足しており、開発開始前に掲げていたはずの「キャラゲーとしての魅力」が低いという課題を抱えていた。

そのため、イベントシナリオの追加やメインストーリーの企画、並行して公式ノベライズの企画も行い、設定やシナリオの整合を取るための世界観データベースの構築を急ピッチで進めた。
また、キャラ育成の楽しみを拡大することを目的として新イラストの追加を含む二次進化として「覚醒」(後に開花として2016年7月に実装)の検討も2015年4月頃に始まっており、マイページ(HOME画面)にキャラの進化後立ち絵を表示できるようにする(サービス開始時点では、通常立ち絵しか表示できなかった)など、システム面でも改善を目指した。

■11年目のフラワーナイトガール、今後の展開について


公式騎士団協議会#7でお見せしたリリース予定キャラのイラスト
左から「ブラキカム」「コスモス」「ヘリコニア」で、いずれも初の別バージョン

サービス開始から10年が経過したフラワーナイトガール。11年目を迎えるにあたり、今後の方針や展開について、簡単にお伝えいたします。

◯緊急任務イベントは既存キャラの活躍が中心に
緊急任務イベントは既存キャラクターの活躍を中心にストーリーを展開させればと考えており、そのため今後登場するキャラクターの多くは、衣装替えによる別バージョンのリリースが中心となります。
2023年ごろから段階的にその傾向はありましたので、団長の皆様にとっては今更かもしれませんが、2025年ではリリースキャラの8割以上が別バージョンとなる予定です。

理由として、やはり1人でも多くのキャラクターに別バージョンを実装し活躍や注目の場を与えてあげたい、という強い気持ちがあり、これが多くの団長様の希望にも沿えるであろうと考えたためでもあります。

◯メインストーリーは大詰め、コダイバナの復興も
途中、1年以上更新が行われない時期を挟みつつも、10年近く続くメインストーリーも、ついに6部を迎え、物語も大詰めとなりました。
スプリングガーデンの歴史、七賢人、コダイバナ……これまでに散りばめた謎や伏線が解き明かされ、ストーリーは佳境に入ります。

さらに「古代花騎士」シリーズや「ブルームストーリー」のようなサイドストーリーも継続的に展開していく予定です。

荒廃したコダイバナの復興やそれに関連するコンテンツを実装し、スプリングガーデンの未来を創っていく物語を紡いでいければと思っております。

今回で、このコラム企画は終了となります。事情によりお話しできない事柄も沢山ございましたが、また機会がありましたら、様々な裏話や制作秘話をご紹介したいと思います。

改めて原点に立ち戻り、「作り込まれた世界観、奥深いキャラ設定で、キャラの収集、育成、編成に楽しみを見いだせるキャラゲーとしての魅力」の追求を目標に、フラワーナイトガールの発展を目指してまいりますので、今後ともご支援の程、よろしくお願いいたします。

フラワーナイトガール運営チーム